嘘吐き少女は笑ってる。
楽しげな自分を身に纏って。
――これは“私”の嘘のお話、
誰も知らないホントの話。
君は私の友達で、
大切で大好きな友達で、
いつしか変わった自分の視点に、
随分気づかず時は過ぎ。
――恋した少女は泣いていた。
気付いたところで、どうしようもなく。
「きっとあいつは、一生気付かないね。」
“私”は、仮面を手に取った。――
嘘吐き少女は今日も笑う。
ずっと変わらない、君の隣で。
「君が笑顔なら、私は幸せ。」
そう言い、彼女はまた笑う。
騒ぐ心も、笑顔に隠して。
もどる