谷底に 人に届かず 咲く花は 影にあっても 色は変わらず
いつぞやに 山も色葉に なったぞと 言ひしろうこそ 恋しけるらむ
惜しいかな 雲ら去りしは 潮風の 恋しきときに ひとり立ちぬる
夕日さし 追い波光る 鏡面の 赤く染まるは 須磨の湾なり
白月や 紫音の雲を 従えて 嶺より高く 登ろうとせん
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